「福島関東病理法医連携プログラム『つなぐ』」は平成29年度文部科学省基礎研究医養成活性化プログラムの一つとして採択され、東京大学、福島県立医科大学、順天堂大学が連携して事業を推進しています。

この事業では、次世代を担う病理医に求められる素養として「死因究明」「遠隔病理診断」「ゲノム医学」の3つを掲げ、これらに精通した病理医を、各大学の病理学教室と法医学教室が連携して育成することを目的としています。3大学から平成30年度に5名、令和元年度に2名の大学院生がプログラムに参加し、病理診断の研鑽や病理学研究に日々励んでいます。また本年度からは大学院生が他の大学を2か月ずつローテートする「交換学生交流プログラム」が開始され、2年次の大学院生たちは自分の在籍する大学以外の施設で2か月ずつ、各大学の特色ある教育を受けました。たとえ短期間であっても自施設と異なる施設に身を置いて学ぶことは、感受性の高い若者たちにとって良い刺激になったと考えています。福島と東京を文字通り「つなぐ」、魅力的なプログラムとして更に多くの大学院生が参加してくることを期待しています。

上記のような大学院教育に加え、本プログラムでは3大学がそれぞれ、高校生を対象としたセミナーや医学生・初期研修医を対象とした講演会を開催し、若い人たちに病理学や法医学に興味を持っていただけるようリクルート活動にも努めています。

今後も「つなぐ」プロジェクトを通して多くの大学院生が学び、交流を深め、地域の病理学・法医学を担う優れた人材が育つよう努めて参りたいと存じます。

東京大学大学院医学系研究科 研究科長 齊藤延人